花粉症患者さんへの「花粉症治療(緩和)米」の開発が進んでいるというお話。

花粉症患者さんは推定で3000万人以上ともいわれております。当クリニックでも、対症療法や抗アレルギー薬の内服・点鼻・点眼の処方が一般的です。

今回誌上などで、アレルギー反応を根本から治療する「花粉症治療(緩和)米」について取り上げられました。農業生物資源研究所(生物研)を中心に研究が始まっているということです。

花粉症は、花粉の抗原を異物として体が認識することで起こるアレルギー症状ですが、生物研は、遺伝子組み換え技術によって花粉の抗原となるタンパク質の構造を変えた遺伝子をコメに組み入れた治療米を開発しました。すでに動物実験でアレルギー反応が低減することも確認済みということです。またスギ花粉症患者さんを対象にした研究(緩和米を毎日食べた方々と通常のお米を食べた方々で、スギ花粉に対する反応に差があるかどうか、というものなど)も進んでいます。

農林水産省では2020年度にも医薬品としての実用化を目指して、ヒトでの治験や製品開発を進めるということです。